プラ板の切り出し、曲線はとくに難しいと思います。
市販のテンプレートがそのまま使える場合はいいのですが、そうじゃない場合は自分で型紙をつくるしかありません。
まず画用紙などの固めの紙(写真は普通紙ですが)に図面を描くか印刷しハサミで切り取ります。これが型紙になります。小さいパーツの切りとりの場合には、眉毛の手入れ用の小さくて刃が曲がっているハサミがむいてると思います。

切り抜いた型紙をプラ板に貼付け。紙用の糊で貼る方法もありますが、紙じたいが糊を吸って狂いが生じることがあるので僕はテープで固定してます。その他、僕はやった事がありませんがラベルシートを使う手もアリだと思います。
アールの部分を型紙にそってケガキます。カルコでまず第一次ケガキ。

強くケガくと思わぬ方向にラインを掘ってしまうし、型紙が痛んでしまうのでガリガリとしちゃいけません。最初は軽く「書きなぞる」感覚で0.0何ミリかのケガキの「道」を作っていきます。5回くらいに分けて徐々に強くしていきます。紙だから力を入れられない、ということが逆に良い結果を得るという利点もあるかもしれません。
プラの削り粉が出始めたら型紙をはずしカッターに持ち替え第2次ケガキ。デザインナイフではありません。カッターです。カルコで作った「道」に、カッターの重みだけを乗せてごく軽く滑らせるかんじです。デザインナイフでは重量が軽いので難しいと思います。
これは形にもよりますが5回くらいにわけて徐々に強くしていきます。最後の方は結構力んで切り込んでもほぼ大丈夫でしょう。ここまでくれば手でえい、と曲げればパクンっといって割とキレイなアールの切り出しに成功です。
本制作記の「ドッキングリングチューブ」や「ノーズ」のサイドパネル、および「放射状リブ」のアールの切り出しはこの方法です。ただしこれらは何枚か同じカタチのものを作らなければならなかったので、耐久性の心配があり紙ではなく0.5mmプラ板(1mmでは厚すぎてかえって誤差が出やすい)でテンプレートを作ったものもあります。このように複数制作しなければならない場合は薄手のプラ板を型紙代わりに使うのも有効かと思います。
また、円や弧を切り抜く場合、対応できる大きさであればコンパスカッターを使います。
この道具は元々紙用なのでプラ板に使うと刃の位置がズレてしまいます。そこで反対方向(左)に回転させてズレないように使う方法もありますが、僕は右回しの方が作業しやすいので刃の方を逆に取り付けて使ってます。

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ありがとうございます!
いや〜、楽しいです!勉強になるし!
>紙だから力を入れられない、ということが逆に良い結果を得るという利点
にゃるほど〜!ためになります!
メモメモ。
しかし、キレイな製図ですね〜
ありがとうございます!
やたら時間のかかる自己流ですがお役に立てれば!
とても丁寧な作業で切り出しておられるのですね(^^♪
ボクなんて、下書きからイキナリカッターで切り出して、ヤスリで微調整です(*^_^*)
だから精度がでないんですね、きっと(+_+)
僕の場合、いきなり手を動かしちゃうと必ず失敗するんです...。
僕は基本的に不器用な方だと思っているので、その分やたら慎重に作業しているしだいです!